転職後の時短勤務は、原則として子どもが3歳になるまで利用できます。転職した日から何年働いたかではなく、子どもの年齢と転職先の制度・労使協定が主な判断材料です。したがって、転職直後でも条件を満たせば利用できる可能性があります。
転職後の時短勤務は原則「子どもが3歳になるまで」
育児・介護休業法では、事業主に対して、3歳未満の子どもを育てる労働者が利用できる「所定労働時間の短縮措置」を設けるよう求めています。一般に、この制度が「育児短時間勤務」や「育児時短勤務」と呼ばれます。
利用できる期間は、原則として子どもが3歳に達するまでです。実務上は、3歳の誕生日の前日までと考えます。
制度の根拠は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第23条です。
転職すると時短勤務の期間はリセットされる?
転職しても、子どもの年齢はリセットされません。たとえば、子どもが2歳のときに転職した場合、転職先で法律上利用できる時短勤務の期間は、原則として3歳になるまでの残りの期間です。
| 転職時の子どもの年齢 | 法律上の利用期間の考え方 |
|---|---|
| 1歳 | 原則として3歳になるまで |
| 2歳 | 原則として3歳になるまでの残りの期間 |
| 3歳以上 | 法律上の育児短時間勤務の対象外。ただし、会社独自の制度があれば利用できる場合がある |
前の勤務先で時短勤務を使っていた期間が、転職先で差し引かれる仕組みではありません。ただし、転職先の労使協定で対象外とされている場合や、業務上の制限に該当する場合は、利用できないことがあります。
転職直後でも時短勤務を申請できる?
転職直後であることだけを理由に、一律で利用できないとは限りません。法律上の対象年齢にあり、転職先の就業規則や労使協定上の除外条件に当てはまらなければ、入社後に申請できる可能性があります。
ただし、次のような労働者は、法律上の制度の対象外となることがあります。
- 日々雇用される労働者
- 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
- 労使協定により、継続雇用期間が1年未満として対象外にされた労働者
- 業務の性質や実施体制から、時短勤務が難しい業務に従事している労働者
このほか、1日の所定労働時間が6時間以下の場合など、法律上の制度の対象外となることがあります。対象外の条件は、雇用形態だけでなく、転職先の労使協定や業務内容によっても変わります。
転職先で確認する時短勤務の条件
利用できるか判断するには、次の項目を転職先の人事担当者や就業規則で確認します。
- 時短勤務の対象となる子どもの年齢
- 申請できる雇用形態
- 入社からの勤続期間による除外条件
- 1日の短縮後の勤務時間
- 始業・終業時刻の選択肢
- 申請期限と申請方法
- 給与、賞与、評価への影響
- 在宅勤務やフレックスタイム制など、併用できる制度
法律は時短勤務の制度を設けることを求めていますが、短縮後の勤務時間を何時から何時までにするか、給与をどのように計算するかまでは会社ごとに異なります。時短勤務によって実際にいくら給与が変わるかは、転職先の規定を確認しなければ判断できません。
3歳を過ぎた後も時短勤務を続けられる場合
子どもが3歳になった後は、法律上の「3歳未満の子どもを対象とした育児短時間勤務」の義務は終了します。ただし、会社が独自に小学校入学前や小学校卒業まで利用できる制度を設けていれば、継続できる場合があります。
また、2025年10月1日以降は、事業主に対して、3歳から小学校就学前の子どもを育てる労働者向けに、柔軟な働き方を実現するための措置を複数用意することが求められています。会社が用意する措置の中に時短勤務が含まれるかは、転職先の制度によって異なります。
そのため、3歳以降も時短勤務を希望する場合は、「法律上いつまでか」だけでなく、転職先がどの措置を選んでいるかを確認する必要があります。
転職活動中に確認するタイミング
時短勤務を確実に検討したい場合は、内定承諾前または労働条件通知書を確認するときに、次の順番で確認します。
- 子どもの年齢を伝え、時短勤務の対象になるかを確認する。
- 転職先の就業規則と労使協定に、勤続期間や勤務日数による除外条件があるかを確認する。
- 短縮後の勤務時間、勤務日数、始業・終業時刻を確認する。
- 給与、賞与、評価、社会保険への影響を確認する。
- 申請期限と、入社後に提出する書類を確認する。
求人票に「育児支援あり」「時短勤務可」と書かれていても、対象年齢や利用期間、勤務時間までは分からないことがあります。求人票だけで判断せず、採用担当者に具体的な条件を確認することが大切です。
子育てママの転職後の時短勤務はいつまでか
結論として、転職後の時短勤務は、法律上は原則として子どもが3歳になるまで利用できます。転職しても期間はリセットされず、転職時点の子どもの年齢から3歳までが基準です。
ただし、勤続期間、勤務日数、業務内容、労使協定、会社独自の制度によって結論が変わります。転職先を決める前に、対象年齢だけでなく、申請条件と実際の勤務時間まで確認してください。







